段どりの工夫が命!個人事業主の経理事務

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個人事業主は、会社組織の一員とは違い、経理・総務・人事部門を個別に抱えているわけではありません。

従って、税金がらみの仕事を自分でしなければなりません。

税理士や会計ソフトを利用するとしても、どこからどこまでをソフトや税理士に頼るかということを認識していなければ、業務を効率化することはできないでしょう。

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サービスや製品は、「QCD」つまり、品質・コスト・納期の三つの点から評価されるものです。仮に、個人事業主にとって、税金に関連する経理事務のポイントをこのQCDの観点から考えると、上の図のようになるでしょう。

まず、経理事務自体が価値を生む仕事ではありません。しかし、うまく工夫することで、払わなくてもよい税金を支払わなくて済みます。これは、経理事務の面で、考慮すべき「品質」でしょう。しかし、これはメインの仕事ではないため、いかに手間やお金をかけないか、というコスト意識も忘れてはなりません。

たとえば、20万円の節税効果のために、税理士に10万円の仕事をしてもらって、なおかつ、自分自身では100時間はかけた、ということになりますと、(20-10)÷100×10,000で時給1,000円です。これが妥当なコストかどうかということを判断しなければなりません。
仮に、100時間あれば、もう一本プロジェクトができて、50万円の粗利を生み出せた、ということになれば、機会損失をしていることになります。

個人事業主が生きる鍵は…段取りの工夫!

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そもそも納期を設定してくれる上司がおらず、タイムスケジューリングをしてくれる人もいないため、いつまでに何をしなければいけないかということを個人事業主が自分で決めなければなりません。

仕事を処理するということ自体をスケジュールすると同時に、支払いに関してもマネジメントしなければなりません。

そして、そのタイムスケジューリングは、できるだけ短い時間で設定していく必要があります。

何をしなければいけないか、どういう順序でしなければならないか、会計ソフト、アウトソーシングを組み込むならどのタイミングか、という段取りの工夫が必要になります。

次いで、タイミングに合わせて、証拠書類(領収書)が渡せるように、日次、月次で管理をする必要が出てきます。ここで、領収書をどのレベルで管理するか、月単位・日単位でどこまで記帳するか、ということも決めなければなりません。

また、その日々の管理の中で、どのようにして工夫していくかということで、全体の手間、効率性、正確性といったコストやクオリティが大きく変わってくるはずです。

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