一般ビジネスマンとここが違う!フリーランスの世界の魅力
一人で仕事を請け負い、ビジネスを行う「フリーランス」。
その働き方は年々広まりつつありますが、まだまだ世間に広く浸透しているとは言えません。
新卒の大学生でも、まっさきに考えるのが「企業就職」や「公務員就職」。
自分一人で仕事をしよう…と考える人は、少数派ですよね。
そこで今回は、そんなフリーランスの世界の魅力や特徴について、私の経験からご紹介したいと思います。
一般企業からフリーに転向して、見えるようになった「違い」
フリーランスの世界の一番の特徴は、「上下関係がない」ことだと思います。
もちろん、基本的に一人で仕事を行うので、いわゆる上司・部下といった関係がないのは当然です。
ですが、それに加えてフリー同士の上下関係も、ほとんど無いのが実態ではないでしょうか。
年齢やキャリアの差はあっても、お互いに「独立したビジネスを行っている人間」として、尊重し合う精神があるように感じます。
また、フリーの世界は、個人の技能でビジネスを行う世界です。同じ業種・職種でも、一人一人が異なる技能や特徴を持っています。
そのため、キャリアや経験の差がある相手でも、お互いに、「相手は自分にないものを持っている」という暗黙の了解があります。
それを、良く言えば「尊重する」、実務的に言えば「吸収する、または今後何かの機会で活用させてもらう」という意識は、ある程度は必要になってきます。
その結果として、上下関係が希薄になるのではないかと思います。
企業社会では、上司・部下といった権限の差や、先輩・後輩といったキャリアの差で、明に暗に、上下関係が形成されていますよね。
それによって組織の秩序が保たれている面もあり、また、チームワークで仕事をする以上、指揮系統を明確にする意味でも、上下関係が必要になります。
そうした上下の関係性を必要としない、フリーランスならではの特徴とも言えそうです。
「競合関係」が「協力関係」になることも
もう一つ、フリーランスとして、一般企業との大きな違いを実感するのが、「競合関係」です。
企業社会は、競争社会です。どんな企業も、競合他社に負けまいと、日々努力を続け、改善をしています。
それが、経済や文化・文明の発達の原動力になっているのは、間違いない事実でしょう。
もちろん、フリーの世界もビジネスなので、「競合関係」は存在します。
同じコンペに応募するデザイナー同士…といった例がわかりやすいでしょうか。
ですが、フリー同士の競合関係と、企業同士の競合関係は、少し雰囲気が違います。
まったく同じ業界、業種の間柄でも、日頃から協力し合うことが多いんです。
中でも、一般企業では、ほとんどあり得ないだろう…と私が思うのが、「シェア」…つまり共有です。
何か役立つノウハウや情報や、業務用の自作ツールを送りあったり、特別なスキルを持った人材を紹介しあったり…。
競合関係にある相手同士でも、ビジネスライクな判断を抜きにして「シェア」が行われるのは、あまり珍しくありません。
そうした場面で使われる、「シェアさせて頂きます」という言い回しも、フリーの世界ならではの考え方が、垣間見える一面ではないかと思います。
もちろん、競合としての一面もお互いに認識しているので、核心的な技術やノウハウを融通し合うことはありません。
ですが、競合であると同時に、お互いに相手の苦労も理解できるが故の、“助け合いの精神”もあるのではないかと思います。
そんな「競争」と「助け合い」のバランスが、フリー同士の不思議な協力関係を作っているのかもしれません。