個人事業も、会社も、最も重要で難しいことは「続ける」こと

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「一年だけ良い成果を挙げるというだけでなく、悪い成果の年もあれば、良い成果の年もあるなかで、きっちりと事業を続けていく」

これから起業する人も、起業した人もその点をしっかりと考える必要があります。

ごくごく短期的な成果を挙げる、という例を考えてみましょう。

たとえば、ある商品を販売しており、値下げをすると、短期的には売上が上がるかもしれません。しかし、一時的な値下げを行うことと、長期的に低価格で採算をとれる体質であることとは全く別のことです。前者は単なる施策ですが、後者は仕組みであり、その事業の能力です。

能力を構築する

事業を営む人は、個人なり組織なりの能力を構築していく必要があります。

製品やサービスを評価する際の軸として、QCDというものがあります。
Q・・・クオリティ(品質)、C・・・コスト、D・・・デリバリー(納期)の略です。

簡単に言えば、「早くて安くてうまい」ということですね。これらを高めていくことが、企業にとって、能力を構築するということです。そして、すぐに判断できることですが、この能力を短期的に身につけることは難しいと思われます。

個人事業主であっても、仕事の腕がどんどん向上していく・・・のはなかなか難しいと思われます。

信頼を構築する

さらに、事業の能力になるものは「信頼」です。ブランド、と言い換えてもよいかもしれません。

消費者に対して、ある程度納得できるQCDで製品やサービスを提供し続けることが信頼を形成します。私は、個人事業をしている人から「商売の基本は信頼だ」とよく聞きます。当然、信頼は一朝一夕で形成できるものではないため、この言葉は長期的な取り組みを前提としています。

目前の仕事に熱心に取り組みながら、能力を構築し、高いレベルのサービスを提供し続けること。事業継続の決意がないと、成功も難しいでしょう。

そのためには、どういう領域なら、自分は勝負できるのかということを絶えず振り返りながら、努力を続けていくことが重要です。

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