今回は、私の尊敬する人物の一人、アメリア・イアハートを取り上げたいと思います。
“アメリア・メアリー・イアハート(Amelia Mary Earhart、1897年7月24日 – 1937年7月2日)は、アメリカの飛行士。…(中略)…1927年のチャールズ・リンドバーグの快挙に続き、女性として初めての大西洋単独横断飛行などをした。”
さて、イアハートの大西洋単独横断飛行の実績は、日本のみならず、世界で広く知られていますね。
興味のない方でも、「名前ぐらいは聞き覚えがある」という方が多いと思います。
しかし、大西洋単独横断飛行を成し遂げたのは、彼女が世界初ではありません。
wikipediaの記載にもあるように、世界初はチャールズ・リンドバーグです。
アメリア・イアハートはいわば、“ナンバー・2”
ところが現在、こと日本においては、イアハートの名前は知っていても、リンドバーグの名前は知らない人が、多数派ではないでしょうか。世界初=“ナンバー・1”よりも、ナンバー・2のイアハートのほうが知名度が高いんですね。
これは、かなり異例の事態とも言えるでしょう。
たとえば、日本一高い山が富士山であることは大勢の方が知っていますが、「二番目に高い山は?」と訊かれて、「山梨県の北岳」と即答できる人は、そう多くありません。
このように、一位のインパクトに対して、二位以下のインパクトは非常に弱くなってしまいます。『二位ではダメだ、一位でなければ価値がない』と言われるのは、このためですね。
だらこそ、“世界で二番目”にも関わらず、高い知名度を持つアメリア・イアハートの例は、かなり異例だと言えます。
なぜイアハートは、2位なのに知名度が高いのでしょうか?2つの理由が考えられます。
ひとつは、『女性としては世界初であること』。そして、『女性パイロットという職業の意外性』です。
“パイロットといえば男性”というイメージが今でも根強い中、女性初の大西洋単独横断飛行を達成したパイロットの存在感は、かなりのインパクトを持ちます。
ここには、後発ビジネスが成功するヒントが隠されています。
後発ビジネスは、どう頑張っても2位どまり。通常なら、先行するライバル企業に勝つことはできません。ですが、ライバル企業にはない“意外性”や“独自性”が加われば、どうでしょうか?
もうひとつ、例を挙げましょう。今や大人気となっている“ゆるキャラ”です
代表格は、一世を風靡した『ふなっしー』で間違いないでしょう。
ですが、ふなっしーは日本初ではありません。はじめて「これは“ゆるキャラ”である」と言われたのは、『第15回国民文化祭・ひろしま2000』のメインキャラクターである『ブンカッキー』です。
その後、たくさんのゆるキャラが登場しましたが、『ふなっしー』人気に火をつけたポイントは、ゆるキャラらしからぬ奇抜な言動だと言われています。
後発である『ふなっしー』が、その意外性により、先行するライバルを追い抜いた形です。
柔軟な発想で意外性を取り入れることは、後発ビジネス成功法則の一つと言えます。
これからビジネスをスタートさせる方は、“意外性”という視点を持って、ビジネスプランを検討してみましょう。
※ゆるキャラという文字は、みうらじゅん氏の著作物であるとともに扶桑社、及びみうらじゅん氏の所有する商標です。