「会社設立や個人事業開業時に必要となる手続き、届出について」の続きになります。
サラリーマンの時には、人事部・総務部といった部門が税金を納める業務をすべてやってくれていたため、所得税について、それほど強く認識していなかったかもしれません。
しかし、独立した個人事業主、あるいは経営者となったからには確定申告は避けて通ることができません。独立される方は、現業に携わっていた人が必然的に多くなるため経理についてはそれほど詳しくないと思います。
かといって、起業した当初から経理事務のためだけに人を雇うわけにもいきません。税理士にすべて任せようと思っても当然ながらフィーが発生します。
確定申告は自分自身でやる!
さて、この確定申告ですがいくつか覚えておきたいことばがあります。
一つ目は「申告納税制度」と言います。これは、個人事業主は自分からどれだけの税金を支払わなければならないかということを計算した上で申告し「納税する義務がありますよ」という意味です。
確定申告の対象となるのは、所得税、そして消費税です。起業したばかりの人にとっては、消費税はほとんど関係がないため、主として、所得税について確定申告を行わなければならない、ということになります。
住民税もかなりウエイトの大きい税ですが、こちらは「賦課課税制度」という制度で、自治体が税額を計算して通知してきた額を支払うことになるため、確定申告の必要がありません。
さて、確定申告については、いくつかの考えるポイントがあります。
確定申告で考えなければならないポイント | 「所得」の計算の仕方 |
確定申告の期限 | |
青色申告とは? | |
白色申告とは? | |
青色と白色どちらにする? |
まず「所得」の計算の仕方では課税の対象となる所得そのものをどうやって引っ張り出してくるかということを取り扱います。
次に、確定申告の期限という問題では「確定申告はいつからいつまでのことをいつまでに申告しなければいけないか」ということを取り扱います。また、個人事業主が頭を悩ませる問題として、申告の仕方がいろいろある中で、大きく分けて青色申告と白色申告があること、そしてその中身を認識していただいた後、どちらにするのがよいのか、という点について論じます。
税金は、お金が出ていくことなので、なるべく考えたくないし、払いたくないというのが人情です。
しかし、税金があるおかげで日本国内の様々なインフラが維持され、公共サービスが当たり前のように受けられています。事業を行う上で社会に対して利益を還元していくのはお互いのために大切なことです。
納税は義務であるとともに、社会貢献の一つの在り方でもあるため、きっちりと払うべきところは払う、という姿勢で臨みましょう。
所得税の計算の仕方については長くなるので次回に書きます。