自己啓発しない!元ニート・元ホームレスが成功者になった理由

輝かしい実績を収めた、数々の成功者たち。その誰もが非常に優れた人物のように思えますが、実はニートやホームレス経験者も珍しくありません。

『OKWave』兼元社長、『生活創庫』堀之内社長は、元ホームレス社長として有名ですね。また、トヨタ自動車の前身である、『豊田自動織機製作所』創業者の豊田佐吉氏、「地球上の半分の富を持つ男」と言われたハワード・ヒューズ氏も、元ニートからの成功者として名前が挙げられます。

歴史上の人物ではありますが、織田信長も若い頃は遊び回っており、今で言うニート同然の状態だったそうです。『尾張の大うつけ』という異名が、今に伝わる由来となっています。

こうした例を挙げて、『だからあなたもビジネスの成功者になれるんです!がんばりましょう!』と結ぶ自己啓発本は多いですが、果たしてその結論、本当に合っているんでしょうか?これは、元ニート、元ホームレスを『ダメな人』と考えて、“ダメ人間でも成功できるんだから大丈夫”という主張とも言えますよね。

もしかしたら、実際は“まったく逆”なのではないか?と私は思います。

ニートやホームレスは、多くの人は体験しない出来事

“人と違う経験”から、“人と異なる視点”が生まれることは、想像に難くありませんね。たとえば『生活創庫』は、人々がゴミだと思っていたものに価値を見出す視点が、大成功につながっています。

また、ニート・ホームレスは、お金はありませんが、時間だけは有り余っています。その時間を使って何かに打ち込み、専門性や独創性を高めることが、成功をもたらした例もあります。

トヨタ自動車につながる『豊田自動織機製作所』の豊田佐吉氏は、ニート期間中、機械製作に没頭していたそうです。また、ハワード・ヒューズ氏も、ニート期間中に制作した映画が大当たりして財産を築き、それをキッカケとして大富豪への道を歩みはじめています。

他人にはない人生経験や、有り余る時間…。
ニート、ホームレスならではの“財産”を活かしたからこそ、彼らは成功者になったのです。

彼らがダメ人間だったわけではありません。

そう考えると、『元ニート、元ホームレスでも成功できたから、あなたもビジネスの成功者になれる!』という主張は、少しだけ的を外しているようにも思えます。むしろ、ニートやホームレスを経験したからこそ、成功できたとも言えるのです。

社会のレールから転落してしまった人を、それだけで『ダメな人、できない人』と評価するのは、起業や独立を考える上では“危険な発想”です。

なぜなら、成功するビジネスは、レールの上には無いからです。どんな時代も、新しい可能性は、レールを踏み外したところにあります。

肩書や経歴、そして常識に縛られない視点を養うことが、元ニート・元ホームレス成功者からの学びなのかもしれませんね。

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