仕事をする上で必ず「クライアント」という相手がいる状況で行う仕事をしているので、さまざまなクライアントに出会う機会があります。
実際にお会いしなくても、文章のやり取りや、電話でのやり取りだけで人間性が見えてくるものです。
出会わないからこそ、文章や文体、言葉のひとつひとつに感性を研ぎ澄まされたように見ることになるのです。
ビジネスにおいて最低限必要な部分を兼ね揃えてることが大前提…といいたいところですが、現実はしっかりと最低限のラインを兼ね揃えているクラアントは少なく、ぐったりきてしまうことも多いです。
しかし、ぐったりするぐらいならまだ心に残るほどの嫌悪感はありませんが、もっと悪い意味で心に残ってしまう悪クライアントがいるのです。
今回は筆者が今までに出会ってしまった「モンスタークライアント」をご紹介したいと思います。
啓発モンスター
フリーランスで仕事をしてると仕事量に波もあるので、とある会社と契約をしてコンスタントに仕事をもらおうと所属したとある会社でのお話。
その会社がクライアントとなり、様々な仕事をもってきてくれるわけですが、私が求めていたのは「仕事のみ」です。もちろん仕事への指摘や要望はパートナーとして受け止めますが、この会社は方向性がどんどん理解できない方向へ進みました。
まず最初に発足したのが、所属するフリーランスの者同士が交流できる場でした。交流なんて全く求めていませんし、もちろんその交流会に参加することでお金が発生するわけでもありません。
交流に時間を割くのであれば仕事をしたいというのが本音です。
しかし、その場でフリーランスの数名と会社の社長や社員が盛り上がりはじめ、参加してる者に仕事が与えられるという結果に。
実になるような場所であるのならまだしも、よくわからないネット上でのただの世間話をしてるだけの交流の場に参加していないだけで仕事が与えらない所属者が出たのです。
もちろんそうなるとイヤイヤ全員が参加します。
すると交流の場が求められていると勘違いを起こし、社長は全員を呼んでセミナーを開くと言い出したわけです。もう完全に方向性がわかりません。
フリーランスの仕事なので所属者は全国に散らばっています。開催地は日本の首都、東京。セミナーは強制ではありません。
しかし、行かなければきっと仕事がまた減るという現象が起こるのは見えていました。
セミナーに何人が参加したのかは知りませんが、その時のDVDを販売までする始末。
お粗末、失敬!なクライアントにはついていけず、さようならを致しました。仕事を与えるよりも啓発活動が楽しくなってしまったお粗末なクライアント様は今でも啓発活動に余念がないようです。
ボランティア要求モンスター
通常、一定の単価のラインを自分である程度もっておかなくては、ただの「何でも屋」になってしまうのでフリーランサはー最低ラインを持って仕事をすることが重要です。
アベノミクス効果で溢れてる世の中でもまだまだ単価の下降が止まらず驚くような金額で仕事を依頼されてる方もいるのは知っています。
しかし、それを受け入れてしまってはクライアントの思うツボ。
依頼がなくなってしまうと仕事がなくなるフリーランスという立場でありながらも最低限の主張はしていきたいと思っているのです。最低限のラインは保ち、それ以外のお仕事はお断りをすることで自分の価値と自分の単価を保っているのです。
その時、思わず単価の金額を見失ってしまうほどに、細かい文字が並ぶ詳細の中に「なお、今回の一件単価は○○円とさせていただきます」と、駄菓子屋さんか!?とツッコミを入れたくなるほどの金額が書かれていました。
「最低限のラインはこちらです、それ以下のお仕事はお断りしています」と再度連絡を取ると、今回だけなので安くお願いしたい、私を助けると思ってお願いしたいと、すがるようなお願いをされました。
一度受け入れてしまうと他のクライアントにもその条件でお仕事をいただいてるだけに失礼にもあたりますし、自分の仕事の質を自ら下げてしまうことになると踏んだので丁重にお断りしました。
しかし、毎月のように月末になると他に頼んでいたものがうまく納品されないのか「困ったのでお願いしたい」と懇願してきます。条件を提示すると呪文のように 「負けて負けて!」の繰り返し。
ビジネスは条件が合わないことには成り立たないのです。
困ったから助けてください!に応えてくれるのはビジネスではなくボランティアです。
どんな業種でモンスタークライアントは存在する。
そのモンスターっぷりにクライアントだからといってすべて従っていませんか?
無理難題や、自分では到底納得のできないこと・理解できないことをしなくてはいけない時もありますが、それが本当に必要かを考えましょう。
これをやらないと自分は絶対的に困るのか、これを受け入れないと先はないのか。自分を曲げて、自分を消してまで、受け入れなくてはいけないのか。
NOという勇気や決断も時には必要です。
モンスタークライアントを増やさないために、嫌な思いをする人が1人でも減るようにモンスターにはNOを突きつけましょう。
この記事を見ているクライアント側のアナタ!自分は大丈夫と安心していませんか?