物事を覚えることはそれほど難しくないとしても、「必要な時に必要なことを思いだせるかどうか」という点に関してみれば、なかなか難しいことです。記憶は大変脆いものです。
必要な時に必要なことを思い出せない場合ということは、それほど稀なことではありません。
そこで、自分が覚えておかなければいけないことを「覚えたままにしておこう」と心に言い聞かせておいたとしても、気ばかり張るだけで、なかなかうまくいかないはずです。
そして、気を留めておかなければならないことは、個人事業主たるもの非常に多いはずです。たくさんのことを頭に抱えたままで、さらにその上にどんどんと新しいことが積み重なってきて、まともな判断ができるでしょうか。
何故メモが必要なのか? – 外部記憶として非常に重要なメモの存在
そこで、メモを利用します。当たり前のようですが、何かに書き記しておけば、いったん忘れてしまっても大丈夫です。メモは外部記憶として重要です。人の脳味噌はあまり優秀にできていないので、外部記憶を活用することは非常に重要なのです。
メモをとるときに、逐語的にとるのはナンセンスです。むしろ、細かい話については、メモを取っても後で読み返すかどうかもわからなくなるはずなので、まずは、一番重要なことを忘れずに書き記しておきましょう。ついで、他に忘れてはならないことを書き足しましょう。この時、文字情報だけではなく、絵や擬音など好きに演出を加えてもよいと思います。
重要なことは、聞いたことを断片のまま頭に入れないことです。断片的な情報は、様々な情報によって補完したうえで、「自分自身の言葉で意味を与えて」メモとして残しましょう。
メモにしてしまえば、後は保管するだけ。
いつでも見返すことができる、と思って一生見ないメモは私の人生にもいっぱいありますが、無駄ではありません。見返さないならば、その情報は不要だったと見なしてよいのです。
頭の中の情報をいったん外出しして、不要なものは捨てるくらいでよいのです。クリーンな精神状態で、冷静に判断することは、情報がたくさんあるよりも重要なことなのです。