画期的な新商品を発明しても売れるかどうかはわからない。ビジネスエコシステムの考え方

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近年、ビジネスにおける戦略を考える上で、エコシステム、という表現が用いられるようになりました。

日本語で言えば、生態系になります。

このコンセプトを理解する上で、重要な考え方をごくごく単純に言い表すと、「一社だけでビジネスをしているわけではないし、競争ばかりでもないし、下請けや孫請けといった関係で表せるような関係ばかりではないよね」というものです。

このエコシステムの考え方を個人事業主が活用するとすれば

①自分以外のビジネスを意識し

②競争相手以外の

③様々な人たちとの関係を考えてみる

ということになるでしょう。

たとえば、あなたがボールペンを製造しているとしましょう。競合企業として、ボールペンを作っている企業はもちろん意識します。原材料や部品を作っている会社も意識するでしょう。しかし、紙を作っている企業、三色ボールペンを使って読書をするという教えをしている大学教授・・・こうした人たちもビジネスに密接に関係するはずです。

関係者を書き出してみる

エコシステムは厳密な定義があるわけではありません。結構適当です。

それだけに、仮に、一人の個人事業主が自分の属するエコシステムを考えるとするならば、白紙を用意して、思いつくままに自分のビジネスに関係する人たちや企業や世の中の動きを書き出してみましょう。

あなたを引っ張って行ってくれる企業や人はいるでしょうか(リーダー)。あなたの行動で、大きく影響を受ける人はどうでしょうか(フォロワー)。直接には関係なさそうな人でも、あなたのビジネスに寄与する人はいませんか。

このように視野を広げることは、ビジネスのことを考えるのにとても重要です!

たとえば、新商品…それも画期的な商品を作りだしたという想像をしてみてください。その商品は、今、市場にあふれている商品よりも素晴らしく、魅力的です。顧客が飛びつかないわけがない、とあなたは思っています。

しかし、その商品を顧客に届けるまでのシナリオは描けていますか。その商品の良さを、媒介する人たちはわかっているでしょうか。マスコミはその商品の良さを十分に伝えてくれるでしょうか。トラブルがあった時に迅速に対応してくれるスタッフはいるでしょうか。

こうした一連のお膳立てができていなければ、画期的な新商品も市場に普及しません。

この世の中はたくさんの人たちが協力して、役割分担して、成り立っています。そうした幅広い分業のイメージを描くこと…エコシステムの概念はその重要性を訴えかけています。

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