個人事業と法人の違い~法人化の最大のメリットは~

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個人と法人(株式会社)で何が違うのか、ということが今回のお話です。

まず、株式会社と個人で大きく違うのは、個人が事業に対して無限責任を負うのに対して、株式会社に属する社員は事業に対して有限責任しか負いません。

事業に失敗して、会社が大きな借金を背負ったとしても、社員は出資した分がゼロになるところまでしか責任を問われないということです。

ですが、少なくとも日本では、売上が10億円程度ある中小企業の社長でも、個人名義で借金をしているため、会社を潰してそれで終わりということにはなりません。

余談ですが、私は個人名義で莫大な借り入れをしている中小企業の社長さんから「十億を超える借金をすると世界が変わりますよ」と笑顔で人生訓をいただいたことがあります。・・・確かに、色々なことが吹っ飛んでしまいそうです。

 株式会社の方が、なんとなく安心できる…らしい?

というわけで、株式会社の有限責任、といったメリットは少なくともこれから起業する人のメリットになるかならないかという話にはならないと思われます。では、どうして法人化するのか、ということですが、その大きな理由として二つ挙げておきましょう。

①法人でないと取引してくれないお客さんがいる

②見栄

この二つは密接につながっています。なぜかわかりませんが、株式会社、という冠を背負っていると、どことなく安心感があります。ですから、「個人事業です・・・」というよりは「株式会社の代表です」と言った方が、実態はほとんど変わらなくても正当化される感じがします。

その正当化の「感じ」が、他人に現れるときが①の場合で、自分に現れるときが②の場合です。

法人化の最大のメリットは信用力
法人(株式会社) 信用できる・取引して安心
個人事業 信頼できない・取引したくない

しかし、法人化のよくわからないメリットに対して、デメリットもかなり強烈に働きますので、白色申告と青色申告で悩むなあ、というレベルで迷っている人は法人化のメリット・デメリットを考える意味はほとんどありません。する必要がないからです。

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