今更聞けない「キャリアプラン」 みんな考えてる?

「キャリアプラン」という言葉は、今や社会のそこかしこで耳目にする存在となりました。

「キャリアプランを考えて人生設計を」なんて、意識の高いアドバイスをもらった人も、いるかもしれませんね。ですがこの言葉、言われて雰囲気はわかるものの、なんとなくピンと来ない…という人も多いかと思います。

かといって今更「キャリアプランって何?」なんて聞くわけにもいかず…。

そこで今回は、キャリアプランの基礎についてまとめてみました。

キャリアプランって、どういう考え方?

キャリアプランとは、どんなものでしょうか?

用語解説サイト「コトバンク」によると、『職場の異動を軸にして、さまざまな職務経験や研修を通じて社員の能力を高め、必要な人材や専門職、技術者の育成を社員各々の人生設計と結びつけて実現する制度。』と解説されています。

職場や職域をステップアップしながら、能力を磨いていく仕組み…とも言えるでしょう。

企業側の人材育成の手段のほか、個人の人生設計の方針として、転職を踏まえたキャリアプランを構築する方法もあります。広い意味では、ボランティアや副業なども含まれますね。

キャリアプランの具体例

もう少しわかりやすく、具体例を考えてみましょう。
たとえば、今、あなたは25歳の会社員で、総合商社の営業部門に勤めています。

「将来、独立してラーメン屋を開きたい」

と考えたら、どのようなキャリアを進むのが有利でしょうか?
総合商社の営業部門とラーメン屋の店主とでは、まったく関連がないですよね。

この2つを、どういうルートを辿れば「線がつながるのか」を考えてみましょう。

まずは、現在の職場で得られるものを考えます。営業のノウハウは、ラーメン屋の経営でも役立つスキルかもしれません。安定した給料を得て、開業資金を溜めるのも重要です。

総合商社の強みを生かすなら、仕入れ部門への転属を考えるのも良いでしょう。もし食品仕入れを取り扱っていれば、ラーメン屋の食材の仕入れルートを構築できるかもしれません。

総合商社を辞めて、どこかのラーメン屋に弟子入りすることも考えられますね。最初は年収が落ちるかもしれませんが、上手くいけば、ラーメン屋開店への近道になるかもしれません。

このように、「どんな仕事をすれば、どんな能力が身につくのか」「どのような能力を習得し、どのような人材になって、何をするのか」を考えて、設計するのが、キャリアプランの基本的な考え方です。

就職したらおしまいではない

キャリアプランという考え方は、比較的新しい概念ではないかと思います。

終身雇用・年功序列が常識だった日本のビジネスシーンでは、個人がキャリアプランを構築する必要はなく、就職すれば後の人生は“会社任せ”で良かった面もありました。

ですが、グローバリゼーションが進む現代では、このような“日本式”の考え方は通用しなくなりつつあります。

終身雇用・年功序列の神話も崩壊を指摘され、数年が経ちます。将来のヴィジョンもプランもなく、与えられた仕事をこなすだけ…。そんな日々になっていないか、一度しっかり考えてみたいものです。

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